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8月25日K銀座コンサートホールでラフマニノフの小品4曲を演奏致しました♪ 
          前奏曲 op.3ー2  鐘
    練習曲「音の絵」op.33ー3
          前奏曲 op.23ー6
          練習曲「音の絵」op.39ー9
前奏曲 op.3ー2  鐘
 2010年のバンクーバーオリンピックで浅田真央ちゃんがフリーの演技で使用した曲と聞けば分かる方も多いと思いますが、ラフマニノフの曲中で一番ポピュラーな曲と言っても良いのではないでしょうか。冒頭の鐘の音が随時出てきますが、ロシア人にとって教会の鐘の音は生活や人生に密接な関わりがあったようです。ラフマニノフの曲には良く鐘の音のモチーフが使われています。
練習曲「音の絵」op.33ー3  
 地の底から湧き上がる様な出だしから始まりその後重々しく悲しげな疑問を投げかける様なメロディーが続きます。後半は打って変わってハ長調の穏やかで波がゆらゆらと静かに動いている様な左手のパッセージとなりますが、ここがなかなか難しくイメージしていた音にはならずエチュードになってしまいます💧でもこんな時こそ想像力を駆使して音に全集中しなければなりません。良い勉強になりました!
前奏曲 op.23ー6
 1903年ラフマニノフの長女イリーナが誕生した時に書かれた曲です。穏やかでとても美しい曲なので演奏も一見問題なく出来そうに感じるのですが、ところがこの曲が一番今回演奏した曲中で神経を使った曲でした💦出だしがppで単音な為にとても弾き辛く、又ちょっとした音の微妙な変化の連続なので、気を抜くと暗譜が飛びそうになります😭本当に綺麗な曲なので大好きなのですが、毎回悪戦苦闘しています😓
練習曲「音の絵」op.39ー9
 この曲集は全9曲と成っていますが、その中の一番最後の曲となります。1915年に作曲家のスクリャービン続いて恩師タネーエフが、そして翌年にはラフマニノフの父が相次いで亡くなり、ラフマニノフは死について深く考えるようになりました。その為この曲集の前8曲は全て短調で書かれているのですが、最後の9曲目だけはニ長調で書かれました。又ラフマニノフが亡命する前にロシアで作曲した最後の曲集でもあります。曲全体にマーチのリズムが散りばめられ、最後迄ほぼ勢いが衰える事なく突き進んで行くのでテクニック的にも難しく、とてもかっこいい曲なのですが、そのまま崩壊する恐れがあり内心ヒヤヒヤしていました💧ですが、最後の曲に相応しい壮大な曲です!

 1曲目の鐘と最後の曲が初披露でドキドキでした。今回コンサート前に受けたレッスンで初めて胸式呼吸を使うというお話を伺いました。そうする事で肩が上がらずに楽な姿勢で演奏してみると、何と不思議な事に頭と体と心が一致して全く雑念が入らずに演奏出来、また新たな発見がありました✨!